先日、CLASWELL大宮にて、ホーム初となる本格的な「サンバ・フェスティバル」を開催いたしました。
色鮮やかな衣装を身にまとったサンバチームの皆様をお迎えし、いつものラウンジが、弾けるような熱気と笑顔に包まれる特別な一日となりました。

今回のイベントは、CLASWELL大宮にとって、初めての大きな挑戦。
開催前、介護・看護スタッフの間には、期待に胸を膨らませる一方で、心地よい緊張感も漂っていました。
「いらっしゃる全ての方に、心から楽しんでいただきたい」
そんな強い想いを胸に、入念な打ち合わせや安全な導線の確認、会場設営、そしてご入居者お一人おひとりへの丁寧なお声がけなど、スタッフ一丸となって準備を進めてまいりました。

住み慣れた街の記憶をホームに。五感で楽しむ「屋台の賑わい」
大宮は、古くからお祭りが盛んな活気ある街です。
ご入居者の中にも、
「若い頃は毎年お祭りに出かけていた」
「家族でお祭りを巡るのが何よりの楽しみだった」
とお話しくださる方がたくさんいらっしゃいました。
お祭りといえば、欠かせないのが屋台の存在。
会場に漂うポップコーンや綿あめの甘い香り、そして香ばしい焼き鳥の匂い。
ホームの中に再現された「お祭り空間」に、皆様の瞳がパッと輝きます。

「まさかここで、こんな体験ができるなんて」
そう言って、懐かしい思い出と共に涙を流される方の姿もありました。
それは単なるイベントへの感動だけでなく、これまでの人生で大切に育んできた「幸せな記憶」と、今この瞬間が重なり合った、喜びの涙だったのではないでしょうか。
ひと口の甘みが運ぶ笑顔。専門スタッフと共に楽しむ季節の味
この日、最も心に響いた光景の一つがあります。
普段はお食事に制限がある方も、この日は看護・介護スタッフの見守りと適切なサポートのもと、カラフルな綿あめをほんのひと口、お祭りの風味として楽しまれました。
ふわっと溶ける甘みに、こぼれた満面の笑み。
「本当に、甘いものが好きだったものね」
ご家族の声掛けに深く頷くご本人の姿を見て、スタッフもご家族も思わず顔を見合わせ、喜びを分かち合いました。
視覚で色彩を楽しみ、香りに誘われ、味覚で季節を感じる。
医療やケアが必要な日常であっても、心が動く瞬間は、何にも代えがたい「生きる力」を私たちに与えてくれるのだと、改めて教えていただいた気がします。

癒やしのハンドケアと指先のお洒落。施設であっても「その人らしく」
会場のあちこちでは、世代を超えた家族の絆が溢れていました。
サンバを心待ちにされていたご入居者の元には、ご家族が遠方からも駆けつけ、賑やかな笑い声が広がります。
その光景は、まるでご自宅のリビングのような温かさに満ちていました。
また、ご家族向けのワークショップでは、手作りの飾りをプレゼントし合う姿や、日々のお見舞いで少しお疲れだったご家族がハンドケアを受け、「すごく体が楽になった」と晴れやかな笑顔を見せてくださる場面も。


その傍らでは、ネイル体験を楽しまれる女性の姿がありました。
お好みの色を選ばれ、スタッフが「素敵ですね!」とお声がけすると、照れながらも嬉しそうに、何度もその指先を眺めては披露してくださいました。
「施設」という場所であっても、お洒落を楽しみ、一人の女性として心ときめかせる。そんな当たり前で、けれど尊い時間を、私たちは何より大切にしたいと思っています。

両手を高く掲げて。垣根をこえて音楽を楽しむ時間
いよいよ始まったサンバショー。
誰もが知るメロディが響き渡ると、会場のボルテージは最高潮に達しました。車いすの方も、椅子に座られている方も、リズムに合わせて手拍子を打ち、両手を高く掲げて踊ります。

そこには、「ケアをする側・受ける側」という垣根はもうありませんでした。 ご入居者も、ご家族も、スタッフも、そしてサンバチームの皆様も。
全員がただ「今、この瞬間を一緒に楽しむ仲間」として、心から笑い、鼓動を響かせていました。

ホスピスとは、静かに時を過ごすだけの場所ではなく、こうして家族や大切な人と、新しい「生」の思い出を積み重ねていく場所。
生活のぬくもりの中に社会とのつながりがあり、自分らしさが輝く瞬間がある。
CLASWELLが目指す「今日も、いい一日だったね」という毎日が、あの熱気の中に確かに息づいていました。
素晴らしいパフォーマンスで元気を届けてくださったサンバチームの皆様、そして共にこの素晴らしい時間を作り上げてくださった全ての皆様に、心より感謝申し上げます。






