「なぜ、ホスピスに作業療法士が必要なのか」
そう思う方もいるかもしれません。
今回はCLASWELLで働く、作業療法士5年目の上岡さんにインタビューをしました。
「一般的に”作業療法士のリハビリ=機能回復”、と思われることが多いですよね。でも、ここでの役割は少し違います。着替えや料理といった『日常』や『趣味ややりたいこと』を続けられるようにすること。身体の機能が落ちていく中でも、最期までその人らしく生きるために、僕たちができることはたくさんあるんです」
そう語る上岡さんは、新卒で回復期リハビリテーション病院に勤務したのち、CLASWELLにやってきました。
彼が作業療法士の道を選んだ理由。
それは、育ての親とも言える祖母との記憶にありました。

大好きなおばあちゃんの「異変」。身体だけでなく、心も救いたかった
上岡さんは幼い頃から祖母と同居し、第二の母として大切に育ててもらったと言います。しかし、高校生になった頃、祖母の様子に違和感を抱き始めます。
「ずっとボーッとしていたり、会話が噛み合わなくなったり…。祖母はうつ病を抱えていたんです。祖母の身体の健康だけでなく、心の健康も支えたい。そして祖母のように心が沈んでしまった人にも、何かできることがあるんじゃないか、と思うようになりました。いざ仕事を選ぶとなった時に、さまざまな選択肢がある中で、私は作業療法士を選択しました」

病院で働いている時、上岡さんにとって、忘れられない出会いがありました。
脳梗塞で突然倒れた、50代の女性。
仕事も家事もしなければならないのに、思うように身体が動かない。
「焦りと不安でいっぱいの方に『リハビリ、気合で頑張りましょう!』なんて言えません。あえて会話の時間を大切にして、その方の人生、好きなこと、家族のこと。身体の訓練よりも、まずはその方の心の壁を少しでもなくせるような会話を心がけました」
次第に女性は笑顔を取り戻し、退院直前には「あなたで良かった。本当に感謝している」と涙を流してくれました。
「家に帰ってからも、私には役割がある」
そう言って胸を張って退院していく姿を見た時、作業療法士としてのやりがいを深く感じたと言います。
また、失語症でイライラして暴力を振るってしまう男性には、言葉以外のコミュニケーションを徹底したと言います。
必ず名前を呼ぶようにして、少しずつ触れるなど、チームで彼に向き合い続けた結果、最後には「カメハメハ!」と冗談を言っておどけてくるまでに。

知識が凝り固まるのが怖かった。だから、新しい場所へ
転機は、神奈川の病院立ち上げに出向したことでした。
「そこで出会った中途採用のスタッフたちの知識や技術に衝撃を受けたんです。自分は回復期のリハビリしか知らず、知識が凝り固まっていたんだな、と。職場に対して不満は一切なかったのですが、もっとステップアップしたい、違う世界を見てみたいという一心でした」
選んだのは、以前から興味があったホスピス。
「機能が回復していく病院とは違い、ここではどうしても、機能が落ちていく現実があります。だからこそ『最期まで自分でできることをする』ことの価値は重い。できなくなったことではなく、まだできること、やりたいことに目を向ける。それが、人として生きる尊厳を守ることだと信じています」

現在は2026年2月にオープン予定のCLASWELL豊中北桜塚にて、リハビリ職奮闘中。オープンに向けての意気込みを語ってくれました。
「みんな丁寧で優しいんです。実はここは自宅からもすぐ近くなのですが、当時まだ建築中だったこの施設が少しずつ完成していくのをずっと楽しみにしていました。僕たちのチームもこれから。新しい仲間と一緒に、この場所を作っていきたいですね」
ちなみに、プライベートでは日本全国を巡るほどのサウナ好き。
「汗と一緒に、嫌なことや邪気を全部流すんです(笑)」と笑う上岡さん。
「あなたがいてくれて良かった」
その言葉を原動力に、今日もお一人おひとりの人生に伴走しています。

あなたも、誰かの「心」を支える一人になりませんか?
現在CLASWELLでは、一緒に働くリハビリ職の仲間を募集中です。
技術はもちろん、何より「人」に向き合いたい方。
ホスピスでのリハビリに興味がある方は、ぜひお待ちしています。






