CLASWELLは、重い疾患や障がいがあっても、その人らしさをあきらめずに日々を重ねられるよう、医療と介護を一体で届けるホスピス型住宅です。
ご本人だけでなく、ご家族や地域にも「ひらかれたホスピス」として、さまざまな取り組みを行っています。
今回は、CLASWELLに入居中のご入居者(90歳/胃がん)とその娘様にお話をうかがいました。
さまざまな施設を見学した末に選んだ、ホスピスという選択
「母は、子ども4人を一人で育ててきた、強くて優しい人でした。
40年ほどはひとり暮らしで、入居前は半年ほど姉と同居していました。その頃はまだ、自立した生活を送っていました。
しかし、足を骨折して入院したことをきっかけに、状況は変わっていきました。リハビリが思うように進まず、別の病院に移ることもありましたが、自宅で車椅子生活を送るのは難しいという結論になり、老人保健施設へ入所。自宅への復帰を目指し、歩行リハビリを行っていました。
しかし、熱を出しては入退院を繰り返すうちに筋力や体力も低下し、医師から『歩くのはもう難しいかもしれない』と告げられました。
在宅復帰は現実的に厳しい状況だったので、最期まで暮らせる施設を探すことになったんです。」
そこで、介護付き有料老人ホームや住宅型有料老人ホーム、クリニックが隣接する施設など、兄弟4人で何度も話し合い、5〜6件の施設を見学したそうです。
しかし、胃がんを抱えるW様にとっては、痛みの緩和や点滴・訪問診療といった医療的サポートが受けられることが重要な条件でした。
そのうえで、家族が自宅から通いやすい場所となると、なかなか希望に合う施設が見つかりませんでした。
そうした中で、ようやく出会えたのがCLASWELLだったといいます。
「CLASWELLの決め手は、自宅から自転車で約12分と通いやすく、会える距離だったこと。やっぱり、顔を見て話せることが1番の刺激になるんじゃないかと思っていました。
それから、施設の環境がとても清潔で整っていたことも大きかったです。オープンしたばかりというのもあって、どこを見てもきれいで隅々まで掃除が行き届いていて、安心感がありました。」

「おばあちゃん生き返った!」笑顔が戻ったCLASWELLでの日常
「入院中の母には、ほとんど笑顔が見られませんでした。認知症を併発しているため、拘束される時間帯もありましたし、リハビリ不足で自分で起き上がることができず、食事も自分でスプーンやお椀を持つことができなかったんです。
CLASWELLでは、母の体調や気分に合わせて、無理のない範囲で生活リハビリを取り入れてくれました。理学療法士さんが日常生活の中での動作をサポートしてくれて。
さらに、近くの整骨院にも通院ができて、そうした積み重ねがリハビリにつながっているのだと思います。
今では、震えながらも自分でスプーンやお箸を持って食事ができるようになりました。」
CLASWELLに入居してから笑顔が増えたお母さまを見て、家族みんなが安心して過ごせているといいます。
「正直、もうこのまま悪い方向に進んでしまうのかな…と思っていたんです。でも、CLASWELLに入ってから、できないことももちろんあるんですが、想像していた以上にできることも増えて。遠方に住んでいる家族も、たまに面会に来て、母の様子を見て安心しています。」
また、面会の自由度にも魅力を感じているといいます。
以前の施設では、面会は月2回で1回15分のみ、人数制限や子どもの年齢制限もあったそうです。
当初は娘様のご自宅から入院先まで車で2時間ほどかかっていたため、せっかく時間をかけて会いに行っても、顔を見るだけで帰らざるを得ない状況が続いていました。
「CLASWELLでは、いつでも会いに行けるし、年齢制限もないので、とても助かっています。実は孫が7人いて、近くの食べ放題の飲食店に一緒にごはんを食べに行くこともあって。孫がたくさん食べる姿を見て、母も本当に嬉しそうな表情をしています。
先日、小学3年生の息子が『おばあちゃん、生き返った!』って言っていて。入院していた頃と比べて笑顔が本当に増えたなと感じています。」

プロに任せられる安心感があるから、家族もそれぞれの暮らしを大切にできています。
「以前、認知症の症状が出て、母が『物を取られた!』って言ったことがあったんです。私だったら、『そんなわけないでしょ!』って怒ってしまうところなのですが、CLASWELLの介護士さんは頭ごなしに否定するのではなく、『それは大変でしたね』って、母の気持ちに寄り添ってくれたんです。
認知症の症状への対応はやはり家族では難しい部分もあるんですが、介護士さんが近くにいて、いつでも相談することができるところも助かっています。
あと以前、夜22時ごろに母が発熱したときには、看護師さんが電話で『今はお薬を飲んで落ち着いて休まれていますよ』って連絡をくださって。
次の面会まで時間があると心配になってしまうのですが、こうして様子を伝えてもらえるだけでも、本当に安心できてありがたいです」
プロに任せられる安心感が、ご家族の心にも少しずつ余裕を生んでいく。
だからこそ、ちょうどよい距離で、穏やかに寄り添い続けられるのかもしれません。
「子育てや仕事、家族にもそれぞれの生活がありますが、今はその両立ができています。仕事終わりに母の様子を見に立ち寄りながら、自分の時間も大切にできているんです。
それは、母にも私たち家族にも、丁寧に関わってくださるスタッフさんのおかげだと感じています。」

CLASWELLではご入居者を募集しています
CLASWELLでは、ご入居者一人ひとりの「その人らしさ」を大切にした暮らしを支えたいと考えています。
生活の基本となるケアはもちろん、面会のしやすい都市型の立地にこだわったり、季節を感じられるようなイベントを開催したり、日常の中にささやかな楽しみを届けることも大切にしています。
ご入居に関するご相談や施設見学は随時受け付けています。
対象となる疾患の詳細や費用、入居後の暮らしの様子など、気になることはお気軽にお問い合わせください。