2025年5月30日、CLASWELL小竹向原では「落語イベント」が開催されました。
落語家による生の語りに非日常の刺激を感じ、笑いに包まれた会場の様子をお届けします。
耳で聴いて、楽しんでいただけるように。
今回のイベントは、「どんな状態の方にも思わずクスリと笑い、心が和む時間を作りたい」というレクリエーション委員会に所属するスタッフの皆さんの想いから生まれました。
「寝たきりの方や病で手足が思うように動かせない方など、どんな状態の方にも同じように楽しんでいただけるイベントにしたかったんです。食事がとれない方でも、目を閉じたままでも、「耳で聴く」は共通で刺激を感じることはできるので今回は落語を企画しました。」


そして、総勢20名以上のご入居者とそのご家族がダイニングに集まりました。
登壇いただいたのは、介護施設での公演経験も豊富な2名の落語家、参遊亭遊助さんと賛友亭遊華さんです。

着物を身にまとい、軽快な足取りで高座に上がると、会場からは自然と拍手が沸き起こりました。
演目は、昔懐かしい人情噺や、テンポの良い滑稽噺。
「こんなことあるかしらねぇ」と笑いながらうなずく方、静かに耳を傾けながら表情をほころばせる方。


約40分間、会場は心地よい静けさと、時おりこぼれる笑い声に包まれていました。
終演後には、大きな拍手が湧き上がり、あちこちから喜びの声が聞かれました。
「初めて生で落語を聴いたの!本当に楽しかったわ」
「着物姿も素敵だった。また来てほしいね」

そして、イベント終了後。
落語家のお二人は、参加されたご入居者一人ひとりの前に立ち、目を合わせ、握手を交わします。

すると、ご入居者からこんな言葉が聞かれました。
「また会いましょうね。」
ホスピスという場所でも、その言葉が自然と出ることに、私たちは大きな意味を感じています。
CLASWELLは、”今を生きること”を肌で感じられる場所なのです。

”あたりまえな日常”を感じた、午後のひととき。
落語の後は、お茶会へ。
スタッフが用意したのは、なるべく多くの方が食べられるように工夫された羊羹ゼリー。
みんなでテーブルを囲んで、お茶と羊羹ゼリーを楽しみながら、イベントの感想を話し合ったり、ご家族やスタッフと談笑されたり。
「今日は本当に楽しかったわ。次はどんなイベントかしら、楽しみね!」

羊羹ゼリーを召し上がった後も、ダイニングに残って会話を続けるお2人のご入居者の姿がありました。
「看護師さんにネイルしてもらったの。」「きれいだね。」そんな何気ないやり取りから感じられる、CLASWELLならではの温もりあるひととき。

「よく二人でこうしてお話されているんですか?」と尋ねると、こんなエピソードを聞かせてくれました。
「入居してすぐの時に食事の席がたまたま隣でね。妻と同じ名前で、それが面白くてご縁を感じて。仲良くなって、よくこうして話しているんだ。」
少し部屋の外に出て、お茶をしながら友人と会話を楽しむ。
CLASWELLにはそんな当たり前の日常があります。
そんな居場所をこれからもつくり続けるために。
一緒に考え、挑戦してくれる仲間をCLASWELLでは募集しています。
